今季絶好調のソシエダ、その強さに迫る
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今季も強いレアル・ソシエダ
昨季は終盤までCL圏内を争い、失速するも最後はなんとかEL出場権を獲得したラ・レアル。
今季もリーガ6連勝で暫定首位(11.23現在)と勢いに乗っていますが、今回はその強さについてスタッツから掘り下げていきます!
ぜひ最後までご覧ください!
以下の動画では小沢さん、倉敷さんが詳しく語ってくれています。こちらもぜひ見てみてください!(DAZNでも私が一番好きな解説・実況のコンビです!)
昨季からの大きな変化
・主力選手の変化
①昨季の主力だったセンターバックのディエゴ・ジョレンテがプレミア昇格組のリーズに移籍し、準レギュラー的な立ち位置だったアリツ・エルストンドがレギュラーに昇格。
②トップ下はローン選手のマルティン・ウーデゴーがマドリーに帰還し、マンチェスターシティからダビ・シルバが加入。
③ワンボランチには、昨季コロナ明けから出てきたカンテラ上がりのマルティン・スビメンディが、昨季までレギュラーだったイゴール・スベルディアを差し置いて定着。
・システムの変化
昨季はほとんどの試合が4-2-3-1だったが、今季は4-1-4-1(4-3-3)がメイン。左のボランチでの出場が多かったミケル・メリーノが一つ前に上がる形になっている。
・カンテラーノだらけのチーム
アウェイでカディスに1-0で勝利した試合(11.23開催)では、メンバー入りした23名のうち、15名が下部組織上がりの選手!!!
監督のアルグアシルはBチームから昇格した人物で、以前からカンテラーノを重用しているのは知っていたがここまでとは!!
アウェイで強い
上のグラフは左から、全試合・ホーム・アウェイにおける1試合当たりの勝ち点を表している。
今季ここまでを見る限り、ホームでも強いが、それ以上にアウェイでの異常なまでの強さが見て取れる。
ホームスタジアムのアノエタが要塞というイメージを持っていただけに、アウェイでリーグ最強というのは意外。
(ホームでは最弱なのにアウェイはリーグ2位という「あまのじゃくなカディス」が面白すぎる笑)
得点力、守備力共にリーグ屈指
これは左が1試合当たりの平均得点、右が1試合当たりの平均失点を表している。
これは暫定2位のアトレティコがめちゃめちゃ強い(ソシエダよりも消化試合が2試合少なく、勝ち点差3)ということを表しているグラフになっている。
というのは半分冗談で、ソシエダは10試合を終えて21得点4失点と、かなり素晴らしい成績を残しているのが分かる。
平均で毎試合複数得点、半分以上の試合をクリーンシート(無失点)で終えているのだから、そりゃ勝ち点も積み上がるに決まっている。
どこからでも点が取れる
これを見ると、現時点でのピチーチ(得点王)の左ウイング・オヤルサバルを中心に、右のポルトゥ・1トップで出場するイサクやジョゼ・トップ下のダビ・シルバやメリーノのみんなが得点・アシストを量産していることが分かる。
さらにレギュラーではないヤヌザイ、ロベルト・ロペス、サイドバックのモンレアルやゴロサベルも得点に絡んでおり、特定の誰かに依存していないチームだからこそ、多くの試合で安定して点を取れている。
以下の図からは、サイドを中心としたバランスの良い攻めができていることが分かる。
(https://www.whoscored.com/より引用)
さらに、以下の表は得点パターンの豊富さを物語っている。
(上から 流れ・PK・セットプレー・カウンター)
(https://www.whoscored.com/より引用)
このように、誰でも・どこからでも・どのような形でも得点を量産できることが自慢のチームだ。
決定機を与えない守備
下のグラフはゴールキーパーのシュートセーブ率を示している。
ここからは、世界最強のシュートストッパー、ヤン・オブラクが所属しているアトレティコに続き、ソシエダの守護神・レミロはリーグ2位の非常に高いセーブ率を誇っていることが分かる。
また、次のグラフは左から、90分当たりの被シュート数、90分当たりの被枠内シュート数を表している。
こちらもソシエダはリーグ2位という素晴らしい結果を納めている。
ここからは、ソシエダのDF陣がしっかりと仕事をして相手のアタッカーの自由を奪い、それによってシュートの被弾を減らし、キーパーがセーブできないような良いシュートを撃たせていないと推測できる。
上記の守備人の努力の結果がこちらのグラフだ。
これは90分当たりのゴール期待値を表しているが、こちらもリーグ2位につけている。
※ゴール期待値:シュートを撃つ距離や角度、パスや相手の状況など、様々なものを考慮してシュートが決まる確率を求めるめちゃくちゃ複雑なスタッツです。シュート1本につき0〜1(=0〜100%)で表します。
また、これまでの合計のゴール期待値は7.2点となっている。実際には4点しか失っていないことを考えると、キーパーのレミロも大活躍していると言える。
守備における他クラブの注目ポイントとしては、まず1位のアトレティック(ビルバオ)だ。
かつてソシエダに所属していたイニゴ・マルティネス、ガンから復活して活躍しているジェライ・アルバレス、ウナイ・ヌニェス、ウナイ・シモンとスペイン代表にも名を連ねるようなセンターバックやゴールキーパーが揃っており、彼らの貢献度の大きさがうかがえる。
慢性的な得点力不足に毎シーズン悩んでいるチームで今季も下位に沈んでいるチームを支えていってほしい。
次にアトレティコだ。こちらはエグい。
被シュート数・被枠内シュート数共にリーグ中位であり、一見決して優秀とは言えない数字にも関わらず、実際に失点した数は圧倒的に少なく、8試合を終えて2失点に抑えている。
ガビ退団以降守備が緩くなったと言われ続けているものの、依然しっかりと守りタフショットしか選択肢を与えず、崩されたとしてもオブラクがいるという絶望感は相手からしたらすごいだろうな。
おわり
最後までご覧いただきありがとうございました。
攻守両面で躍動するレアル・ソシエダについて、データを基に強さの理由を解説しました。
記事を書いた私自身、今季は時間を取れずこのクラブの試合をあまり見れずにいましたが、リサーチしていく中で観てみたいと思わされました!
皆さんもこの記事を読んでラ・リーガに興味を持っていただけたら幸いです!
また記事にしてほしいテーマ等ございましたら、お気軽にコメントいただけたらと思います。よろしくお願いします!